和の色名 冬の色~師走・晩秋から冬の入口のころ~

haha 和の色名
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こんにちは、カラープランナーの かわべ みえ です。

今年も残り僅かとなりました。
2月・立春からはじめた和の色名のご紹介、
季節にまつわる色は最終盤に入ってきています。

今回は晩秋から冬の入口のころを思う色を紹介していきますね。

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実りの象徴

柿の色は実りの象徴として描かれていて、
「柿が色づくと医者が青くなる」という言葉があるように、
とても栄養豊富。

ビタミンCが多く、寒くなる季節の風邪の予防にうってつけですね。

そして、タンニンがアルコールを分解してくれるので
二日酔いにも効くそうですよ。

kakiiro

柿色(かきいろ)

柿の実のような鮮やかな橙色。
江戸時代からこの色が「柿色」と呼ばれるようになり、
とても人気の色でした。

柿色のバリエーションは多く、20種類近くの色名を
生みだしています。

terigakiiro

照柿色(てりがきいろ)

熟した柿の実の色。
江戸時代中期ころからの色名です。

banikakiiro

紅柿色(べにかきいろ)

柿色が熟し色濃くなった渋い赤です。

kakishibuiro

柿渋色(かきしぶいろ)

柿渋を使って染めた赤みの茶色。
かつてはこの色が「柿色」と呼ばれていた時代もあったようです。

山伏の装束は「柿の衣」と表現されることがあります。
中世の山伏が、防水・防腐効果がある柿渋を塗った布や紙を
装束に用いたことからそう呼ばれるようになりました。

kakikennpouiro

柿兼房色(かきけんぽういろ)

柿色がかった憲法色(けんぽういろ・黒に近い茶色)のこと。
なぜ「兼房色」と文字が異なるのか、資料がなく
わかりませんでした。

また何かわかりましたら追記しますね。

kakicya

柿茶(かきちゃ)

茶色に含まれる黒みを減らし、柿の実色に近づけた色です。

koigaki

濃柿(こいがき)

柿色を暗めにした濃い橙色です。

mizugaki

水柿(みずがき)

水色と柿色を染め重ねた色です。
色みが紅に近づいた優しい色。

araigaki

洗柿(あらいがき)

「洗い」とは色が薄いことを表現しています。
薄い柿色を示しています。

syaregaki

洒落柿(しゃれがき)
江戸時代中期頃に流行した、洗柿より明るい色です。

saregaki

晒柿(されがき)

木から落ちずに熟し、木晒しとなった柿の黄みの強い色です。

konoegaki

近衛柿(このえがき)

明るく穏やかな柿色です。

mikaniro

蜜柑色(みかんいろ)

温州蜜柑の表皮のような色。
蜜のように甘い柑橘、から「蜜柑」と呼ばれるようになったそうです。

mikancya

蜜柑茶(みかんちゃ)

大正時代の流行色の一つです。

正月の事始め

熊穴に蟄る(くまあなにこもる)
熊が穴に入って冬ごもりするころ、我々は新年を迎える支度をはじめます。

正月の事始めの日が12月13日です。
一年の汚れを落とし、穢れを清める大掃除をします。

かつては旧暦12月8日でしたが、江戸時代に12月13日に決まり、
現在の新暦でも13日に引き継がれました。

そして、年神さまのお飾りを取り払う2月8日を
「事納め(ことおさめ)」と呼び、12月8日、2月8日両日で
「事八日(ことようか)」と言います。

また、松飾り用の松の枝を取りに行く、「松迎え」。
新年の干支にあたる年男が、新年の恵方にある山から
とってくるのがならわしだったそうです。

元旦に飾られる門松は、依代(よりしろ)と呼ばれる
神様が降りてくる場所や神の宿る場所。

正月の神様である「年神(としがみ)さま」を
迎えるための大切なしるしと考えられていました。

注連縄(しめなわ)で聖域をつくり、鏡餅をお供えして
年神さまをもてなします。

しめなわの「しめ」は、
「神様のしめる場所」という意味があるそうです。

susuiro

煤色(すすいろ)

煙の煤が柱や壁板に染みついたような色です。

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煤竹色(すすたけいろ)

煤けて古くなった竹の色です。
江戸時代には、羽織などで大流行したと言われています。

yanagisusutake

柳煤竹(やなぎすすたけ)

元禄時代に人気のあった煤竹色のバリエーションの一つ。
くすんだ緑がかった色みです。

fujisusutake

藤煤竹(ふじすすたけ)

人気のあった藤色と煤竹色を掛け合わせた色です。

naikisusutake

内記煤竹(ないきすすたけ)

内記は宮中の記録を担当した役職。
上品で落ち着いた色です。

一陽来復の冬至から大晦日へ

かぼちゃを食べて無病息災を祈り、
身体を温めて、風邪知らずになる柚子湯に浸かる冬至。

冬至は昼がもっとも短い日です。
太陽の力が一番弱まる日。
ですが、冬至を境に、また太陽の力が蘇ってくることから、
「一陽来復」と呼ばれます。

一陽来復、個人的に好きな言葉で、メモ魔な私は、
ノートに意味を書き連ねています。

意味するところは、
1、陰が極まって陽が帰ってくること。陰暦11月または冬至の称。

2、冬が去り、春が来ること。

3、悪いことばかりあったのが、ようやく回復して善い方に向いてくること。

めっちゃ良い言葉ですよね。

また、「冬至」と「湯治」の語呂合わせからきているとも言われますが、
かつては一年のはじまりだった冬至に、柚子の香りや薬効で身体を清める
禊(みそぎ)の意味があったそうです。

また冬至には「ん」のつくものを食べると運気が上がる、
とも言われています。

そのため、南瓜(なんきん)と書くかぼちゃは、夏が旬の食べ物ですが、
保存がきくため、冬至に食べられるようになったとか。

いろいろアイデアがすごくて、昔の人、よく考えてるなと思います。

そして、大晦日は一年最後の日で、古い年を除くので、
除日(じょじつ)とも呼ばれ、その夜が除夜(じょや)です。

除夜の鐘は、人間の煩悩の数を示す108鐘をつけば、
凡人も悟りが開ける、という仏教の教えに基づいています。

大晦日には年越し蕎麦。
12月31日に蕎麦を食べる習慣は比較的新しいそうです。

商家では昔から月末の忙しい時期に蕎麦を食べる、
「晦日蕎麦」という習慣がありました。

そして、江戸時代までは、2月3日の節分に蕎麦を食べ、
これを年越し蕎麦と呼んでいました。

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黒鼠(くろねず)

黒に見えますが、ほぼ黒に近い鼠色です。

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薄黒(うすぐろ)

穏やかさのある黒で、和らいだ印象です。

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鶴の黒羽色(つるのくろばいろ)

丹頂鶴の胸あたりから背にかけての濃い灰色をあらわしています。

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蕎麦切色(そばきりいろ)

橙色がかった明るい灰色。
蕎麦切とは「蕎麦」のことです。

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狐色(きつねいろ)

狐の毛のような色で、中世からの色名です。
日本では動物の名前が由来の色名は少ないですが、
狐はお稲荷神の使いとして親しまれています。

追々に 狐集まる 除夜の鐘(正岡子規)
と詠まれているのは東京都北区にある王子神社。

こちらの神社は関東稲荷社の総社で、
狐にまつわる言い伝えが多く残る神社です。

落語「王子の狐」の舞台としても知られ、
狐の石像が多数あるそうです。

「狐の行列」の言い伝えが残っています。
かつてこの神社の辺りは一面の田畑で、
その中に榎の木がそびえていました。

毎年大晦日の夜、関東各地から集まって来た狐たちが
この榎の下で衣装を改めて王子稲荷神社に参詣したという、
言い伝えから、木は装束榎と呼ばれていたそうです。

また、狐たちがともす狐火によって、
地元の人々は翌年の田畑の豊凶を占いました。

この伝承は、歌川広重の浮世絵
「王子装束ゑの木 大晦日の狐火」
として描かれています。

とても長くなってしまったのですが、
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

年末で色々と慌ただしくなるころ。
急に冷え込んできますので、体調管理してご自愛くださいね。

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