和の色名 冬の色~睦月・新年を迎えるころ~前編

nanntenn 和の色名
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明けましておめでとうございます。
カラープランナーの かわべ みえ です。

2021年のスタート。
新しい年が世界中の人にとって、
穏やかに過ごせる一年であることをお祈りしています。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

冬空の下、南天が鮮やかな赤い実をつけていますね。
「難を転じる」ことに通じ、名づけられた南天。
縁起が良いとされ、正月飾りや
おせち料理の飾りにも用いられます。

さて、年明け第一弾の記事は、
1月にまつわる和の色名のご紹介です。

2月4日立春から書き進めてきた、
季節の和の色はこの前・後編で最終です。

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初日の出の色

新しい年のはじまり。
旧暦の正月は1月22日~2月19日あたりの
朔日(新月)の日でした。

旧正月は中華圏の文化では、「春節」と呼ばれ、
新暦の正月以上に華やかに祝います。

もっと古い時代は冬至の次の日を年の
はじまりとしていました。

これは陰陽道の考え方が元となり、
陽(太陽)の力が最も弱まる冬至を境に、
陽の力が増していく初めの日を新年としたからです。

正月にお招きする年神(としがみ)さまは、
田の神様であり、ご先祖さまでもあるそう。

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朱色(しゅいろ)

黄みの強い赤で、鉱物性顔料の「朱」が
色名として使われています。

天然のものは「朱砂(しゅさ)」または、
中国の産出地の名前から「辰砂(しんしゃ)」
とも呼ばれます。

赤を代表する色で、古来より
魔よけや権威の象徴とされ、
縄文式土器や古墳の壁画にも用いられました。

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銀朱(ぎんしゅ)

朱肉の鮮やかな赤です。

銀朱は天然の朱砂に水銀と硫黄を混ぜ精製した
人工顔料で、現在使われている朱色は銀朱を指します。

年賀状に使われる赤もこの銀朱。
年賀状の起源ははっきりしていませんが、
平安時代、すでに年始に書簡を往復させていた記録が
残っているそうです。

お年玉付き年賀はがきは、1949年(昭和24年)に
発売され、戦争で廃れていた年賀状を送り合う習慣を
復活させる原動力になったそうです。

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橙色(だいだいいろ)

明るく鮮やかな色です。
何代にもわたり繁栄する、という縁起を担いで、
お正月の飾りに用いられます。

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鮭色(さけいろ)

鮭の身の色。

乾物にした鮭の色は「乾鮭色(からさけいろ)」と
呼ばれ、少し濃い色となります。

アイヌ語で「カムイチェプ(神の魚)」と呼ばれる鮭は、
冬を越すための貴重な食料でした。
その年の最初に採れた鮭は、神様へ捧げられたそうです。

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藤黄(とうおう)

「正倉院文書」にある「同黄(とうおう)」と
同じ色です。

藤黄は東南アジア原産の常緑高木で、
日本画の絵の具に用いられます。

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黄蘗色(きはだいろ)

ミカン科の落葉高木である、
黄蘗の内皮の煎汁で染められた色です。

防虫効果があり、古くから写経の紙に
使用されていました。

また、抗菌作用が強いことから、
新生児を黄蘗で染めた布に包み、
免疫のない赤ちゃんを守っていました。

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花欵冬(はなつわぶき)

欵冬はヤマブキともツワブキともされているそうです。

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鬱金(うこん)

明るくあたたかみのある濃い黄色です。

鬱金はショウガ科の多年草で、黄色い根茎が
染料や薬用に用いられます。

江戸時代前期に流行し、色名もその頃誕生したと
言われています。

黄蘗同様、鬱金で染めた布は、防虫、殺菌効果が高いとされ、
産着、手ぬぐい、茶道具や漆器の包みにも利用されていました。

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卵色(たまごいろ)

茹で卵の黄身の色です。
江戸時代前期からある色名です。

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薄卵色(うすたまごいろ)

卵色の薄い色で、優しい印象の色です。

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紅絹(もみ)

鬱金(うこん)などで染めた黄色に染めた後、
紅花で染めた色です。

「もみ」の名前は紅花を包んだ袋を揉んで
色を出したことによります。

江戸時代には蘇芳(すおう)で代用しました。

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真紅(しんく)

本物の紅花で染めた濃い紅色です。

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赤紅(あかべに)

高価な紅花を避け、代用の蘇芳染めが用いられていました。
江戸時代初期、赤紅色の鹿の子模様の小袖が流行したそうです。

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蘇芳色(すおういろ)

くすんだ紫みの赤色。
蘇芳はマメ科の低木で、心材を染料に用います。

古代、位をあらわす色として、最高位の紫に次いで
上位な色だったほど、高貴な色です。

奈良時代に中国から渡来し、正倉院御物にもみれられます。

媒染剤が明礬だと赤に、灰汁や鉄だと紫になるため、
江戸時代には「似紅(にせべに)」や「似紫(にせむらさき)」など
紅花や紫根の代用品として利用されました。

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福寿茶(ふくじゅちゃ)

福寿草の花びらを支える苞葉(ほうよう)の色です。

長くなってしまいましたので、次の記事に続きます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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