和の色名~生命力をあらわす色~

ohiarefua 和の色名
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こんにちは、カラープランナーの かわべ みえ です。

赤系の色の名前で思い浮かぶもの、
いくつかあるでしょうか?

活力をあらわす「赤」。
色彩心理でも「情熱的」とか「力強さ」を
象徴する色です。

「紅」も赤系の色の名前として有名ですね。

今回の記事と2回にわけて、赤系の色に注目して、
和の色名をご紹介していきます。

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赤は「明らか」なこと

和の色名~はじまりの色~でも書いていますが、
赤の語源は「明(アケ)」です。

原始時代、赤は「明かし」と呼ばれ、
明らかの意味で使われていました。

「真っ赤な嘘」・・・明らかな嘘
「赤の他人」・・・明らかな他人
「赤裸々」・・・隠さず明らかに
と言葉にもありますよね。

この他にも赤は、感情や生命の畏敬の念をあらわしています。

奈良県藤ノ木古墳(古墳時代後期6世紀ごろ)では、
全体が赤く塗られた石棺が見つかっています。

内部も真っ赤で、大量の花粉も残っていたそうです。
真っ赤な紅花で埋め尽くして、埋葬されていたようで、
赤は「生命の畏敬の念」をあらわす色として用いられていました。

また、「魏志倭人伝」の中に、
「朱丹を以て其の身体に塗る」と記載があり、
何かことに当たる時には、赤色で顔や身体を飾り、
呪術的な力を備えていました。

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金赤(きんあか)

輝くような鮮やかな赤のこと。

新しい血の色をさす赤よりも、
わずかに黄色みがかった色。

朱色や黄赤よりは赤みが強い色です。

チラシや雑誌などのタイトルによく用いられる色です。

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駄赤(だあか)

穏やかな赤。

「駄」は名詞に付いて、値うちのないもの、
つまらないもの、粗悪なものなどの意を表す言葉ですが、
鮮やかでない「赤」に「駄」を使うところが
江戸の洒落たところです。

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曙色(あけぼのいろ)

別名、東雲色(しののめいろ)とも呼ばれる、
夜明けの東の空の色をあらわします。

夜明け前、
白み始めた薄いピンクのような空の色を
皆さん、美しいと思われたことが、
何度もあるのではないでしょうか。

薄く紫がかった黄赤、とか、淡い黄赤、
などと表現される曙色。

メイク用品やお洋服で言うと、
オーロラ色やサーモンピンクに近い色、でしょうか。

東雲(しののめ)の語源は、
「篠の目」という、昔の住居の明かり取りに
由来しています。

篠竹(篠笹)という竹を使い、
壁や戸に荒い網目をつくり、
そこから日光や月光を取り入れていました。
今の網戸のようなものですね。

それが転じて、夜明けの空や夜明けそのものを
あらわすようになった、と言われています。
現在の文字は当て字です。

江戸時代以降には、曙染とよばれる、
紫または紅色を裾に向かって薄くぼかしをかけた染めが
若い女性の間で流行っていたそうです。

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銅色(あかがねいろ)

銅の色で、手桶の輪や釘、鍋などに使われる銅は、
江戸時代の人々には身近な素材だったようです。

余談ですが、高岡銅器と呼ばれる、
富山県高岡市でつくられる金工品は、
銅器づくりで国内シェアの90%以上を占めます。

二宮金次郎像や除夜の鐘など、
その多くが実は高岡銅器なんだそうです。

高岡銅器は江戸時代のはじめごろからつくられ、
鍋、釜、農具など鋳物の日用品の他、
仏具、火鉢、煙管(キセル)、
梵鐘や大仏などもつくられるようになった、
日本を代表する伝統工芸品のひとつです。

先日、高岡銅器を紹介する動画を見たのですが、
とても細かい作業とそのクオリティに驚きました。

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緋銅色(ひどうしょく)

銅を赤く着色した色です。

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赤蘇芳(あかすおう)

蘇芳染めの一種です。

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血色(けっしょく)

血液の色をあらわします。
喀血などの際の色を表現しています。

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牛血紅(ぎゅうけつこう)

中国・清の時代、康煕(こうき)年間に、
朗窯(ろうよう・らんよう)で作られた紅色釉の磁器の色の一つ。
他に桃花紅(とうかこう)などもあります。

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赤錆色(あかさびいろ)

赤みの強い錆色です。

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土耳古赤(とるこあか)

ターコイズレッドの直訳です。
オスマン帝国の常備歩兵軍団イェニチェリの帽子が
この色だったことに由来しています。

因みにトルコ語でイェニは「新しい」、
チェリは「兵隊」を意味しています。

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猩々茶(しょうじょうちゃ)

猩々緋(しょうじょうひ)に黒を加えた
暗いトーンの赤です。

keshiaka

滅赤(けしあか)

赤が色褪せて穏やかになった色。

「滅(けし)」とは、色が褪せていることをあらわしています。

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思色(おもいいろ)

緋色の別称です。
「思ひ」の「ひ」を緋(ひ)にかけている、
という説もあります。

usuaka

薄赤(うすあか)

纁(そひ)を薄くした色です。

今回は赤系の和の色名の紹介をしてきました。
赤、と一口に言っても様々な色があることを
感じていただけたのではないかと思います。

少し長くなってしまったので、続きは次回の記事にしますね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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