こんにちは、カラープランナーの かわべ みえ です。
アメブロで何年か前に書いた記事なのですが、
ずっとたくさんの方に読んでいただけていて、
興味を持ってくださる方がいらっしゃるんだ!と
嬉しく思い、加筆・追記しました。
寺院で見かける幕
「寺院でかかっている幕の色に意味はあるのでしょうか?」
とご質問をいただきました。
こんな布、です。
「五色幕(ごしきまく)」というそうです。
五色はお釈迦さまの御体や御教えを表す色、
とされています。
基本的に青、黄、赤、白、黒の五色です。
青を「緑」で表す場合や、黒を「紫」で表す場合もあります。
これについては、古代「緑」は「青」であらわされていたこと、
明治以降入ってきた西洋思想で「黒」が不吉とされたので、
高貴な色であり、古代、赤と黒を混ぜたものと考えたれた「紫」が
使われたのではないか、と考えます。
※黒は元々の日本や東洋思想では、聖なる色です。
西洋思想の影響により、「黒」がお弔いで使われるようになりましたが、
それ以前、お弔いは「白」でした。
白装束など、故人も送る側も白だったのです。
神聖な色としての「白」です。
色があらわす意味
青(緑)
仏陀の頭髪の色。
心乱れず穏やかな状態の「禅定(ぜんじょう)」や「定根(じょうこん)」を表す。
赤
仏陀の血液の色。
人々を救済しようとする慈悲心が止やむことのない 「精進(しょうじん)」を表す。
黄
仏陀の身体の色。
豊かな姿で確固とした揺るぎない「金剛(こんごう)」を表す。
白
仏陀の歯の色。
さまざまな悪業や煩悩を浄める「清浄(しょうじょう)」を表す。
黒(紫)
仏陀の袈裟の色。
侮辱や迫害に怒りを抑えて耐え忍ぶ「忍辱(にんにく)」を表す。
成田山さまのHPより参照
五色の由来
五色は、インドの五大(地・水・火・風・空)の思想や
中国の五行(木・火・土・金・水)の思想に由来しています。
五気 五色 五方 五臓
木 青 東 肝
火 赤 南 心
土 黄 中央 脾
金 白 西 肺
水 黒 北 腎
などに対応しています。
ちなみに、中国の皇帝や日本の天皇などトップだけが
着ることが許された禁色が黄色系なのは、
「中央」があらわす色が黄色だからです。
キリスト教では「黄色」は裏切り者のユダをあらわします。
宗教や地方によって色があらわすものの違い、というものも
興味深いですね。
「この色にはどんな意味があるんだろう?」など
ご質問ございましたら、ぜひお知らせくださいね。
最後までお読みくださり、
ありがとうございました。