和の色名 春の色~弥生・桃の季節~

peach 和の色名
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こんにちは、カラープランナーの かわべ みえ です。

3月の声を聞くようになりました。
3月といえば、お雛祭り。
桃の節句ですね。

今日は季節の和の色名をご紹介していきたいと思います。

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上巳(じょうし)の節句

桃の花のようなピンクは女性を応援する色。
お雛祭りは桃色で彩られ、春の始まりをそっと教えてくれます。

桃の節句は別名「上巳(じょうし)の節句」と呼ばれます。
「上巳」とは、3月最初の「巳(み)の日」のこと。

災厄に見舞われやすいとされ、
平安時代、貴族たちは自分の穢れや災いを紙人形にうつし、
川や海などに流していたそうです。

その風習がやがて、
女の子の厄除けと成長を願うために雛人形を飾る、
雛祭りへと変化していきました。

平安時代に用いていた旧暦の「上巳」は、
現在で言えば4月頃。

桃の花の開花時期と重なるため、
「桃の節句」と呼ばれるようになりました。

菱餅のあらわす色

桃の節句で飾られる「菱餅」。

菱形に重ねられたお餅は、
お雛様を飾るのが一般化した江戸時代に誕生しました。

桃色、白、緑の3色がよく見られる色でしょうか。
地方によっては2色や5色だったりするようです。

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桃色は「桃の花」
白は「残雪」
緑は「春の芽吹き」

をあらわしています。

春の訪れを歓ぶ、春の野山の風景を表現しているようですね。

 

雛人形に見る禁色

 
雛人形が飾られていると本当に雅やかですね。

さて、今回の記事は、お雛様ではなく
お内裏様の装束の色に注目してみます。

お店では黒っぽい濃い色からカラフルな明るい色まで
いろいろな装束の色が見受けられます。

こんなお色のお内裏様見たことありませんか??
この少し暗めのオレンジ色のような色。

黄櫨染(こうろぜん)とよばれる色です。

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★この画像のお色は黄櫨染よりも黄丹に近いかもしれません

9世紀に天皇の正式な袍(ほう)の色として定められ、
天皇以外の着用が許されない「禁色(きんじき)」でした。

この色は櫨の木の若芽の煎じた汁に、酢や灰などを混ぜて染めたもの。

色は赤茶で中天の太陽を表す色と伝えられ、
天皇陛下が晴れの装束に着用なさる袍の色と定められています。

昨年、令和に改元された時も即位の礼で
天皇陛下がお召しになっていた御袍の色です。

色見本だとこんな感じです。
kourozen

地味な印象を受けますが、光の当たり方によって色が変化し、
輝かく色は深い赤みや黄みの褐色のようでもあります。

そして、天皇の黄櫨染に次ぐ
禁色が黄丹(おうに・おうたん・おうだんとも読みます)です。

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こちらは皇太子(東宮・春宮)以外着用が許されなかった色です。
8世紀末の「続日本紀」で皇太子の礼服の色と定められました。

似たような色ですが、
天皇の黄櫨染の方が渋みのある落ち着いた色で、
皇太子の黄丹は明るく元気な若々しい感じを受けます。

こういった色を儀式の中で見ることができる日本は、
悠然たる長く深い歴史のある国だと改めて思います。

そして、その伝統を今も見ることができ、
感じることができるのは幸せなことだと感じます。

桃始めて笑う

3月10日~14日ごろは、七十二候で
「桃始めて笑う(ももはじめてわらう)」と呼ばれる時期。

桃の蕾がほころび、花が咲き始めるころです。

花が咲くことを、古の人達は「笑う」と表現していたそうですよ。
なんて素敵なんでしょう。

弥生時代の遺跡から桃の種子(核)が出土していて、
古くから日本人に親しまれていたようです。

季節を感じる和の色名

今日は「桃」という言葉がついた色をご紹介したいと思います。

桃色や桃花色(ももはないろ)は、
桃染(ももぞめ)や桃花褐(つきそめ)とも呼ばれ、
奈良・万葉の時代から使われていました。

古代、桃という字は「つき」と読まれていたそうです。

720年(721年とも)ごろ完成された「日本書紀」にも、
「桃染布 つきそめぬの」との表記が見られます。

桃は中国から弥生時代に伝わり、邪気を払う力があるとされていて、
奈良時代、都を守る兵士の衛士(えじ)は桃染の衣を纏っていました。

ちなみに桃花褐(つきそめ)の「褐」は粗布のことをさします。

桃色も桃花色も「ピンク」と一言で言ってしまうには、
もったいない、なんとも女性らしい色合いです。

江戸時代には女性の肌着や裏地によく使われたそうですよ。
古くから女性を応援してきた色ですね。

momoiro

桃色(ももいろ)

桃の花の色。
染料には桃の花ではなく、紅花が使用されていました。

室町時代から使用されている色名。

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桃花色(ももはないろ)

桃の花のような淡い紅色の可愛らしい色。

toukousyoku

桃紅色(とうこうしょく)

桃色に比べ、赤が強く、華やかさが増している色。

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桃染(ももそめ)

白鳳時代の古い色名です。
桃色に比べて、少しくすみがあり落ちついた色み。

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似桃色(にせももいろ)

桃色は紅花を使用しますが高価すぎるため、代用の蘇芳で染めた桃色。

そして季節とは関係ないのですが、こんな色もあります。

momojiri

桃尻(ももじり)

桃のようにすわりの悪い形のことで、
馬に乗りにくいことをさしたそうです。

色名と色のつながりは不明です。

今回は「桃」にまつわる色をご紹介しました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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