和の色名~元気になれる色・黄色~

oosakakoukouen 和の色名
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こんにちは、カラープランナーの かわべ みえ です。

今年は春の訪れを感じる桜の開花が早く、
だんだん季節が前倒し、いや、
暑い時期がどんどん長くなっている感がありますね。

今日は黄色系の和の色名をご紹介したいと思います。

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憧れの中国の貴い色 黄色

黄色の「黄」という漢字の字源は「火矢」とされ、
きらっと光っている様子を表しています。

中国の最初の皇帝は「黄帝(BC2510年ころ)」。

春秋時代(日本は縄文時代)に孔子が正色として、
黒・赤・青・白・黄を定め、
それぞれに仁義礼智信を結びつけました。

その後、秦や漢の時代(日本は弥生時代)に、
「陰陽五行説」にあてはめられました。

この時、黄色は中央を象徴する最上位とされ、
「天子の色」とされ、黄色は禁色となりました。

皇帝の服は「黄袍(ファンパウ)」と呼ばれ、
権力の象徴となりました。

日本では、603年に推古天皇と聖徳太子によって
制定された「冠位一二階」で、
黄色は第7、8番目の色とされています。
(この頃の色についてはコチラに書いています。
よければ併せてお読みくださいね。)

少し意外な気もしますが、黄色が高い位の色として
制定されたのは、この時だけです。

また、日本で黄色が色として単独で
用いられるようになったのは平安時代とされ、
それ以前は赤から黄色を含む幅広い
「赤の範疇」にあったとされています。

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黄色(きいろ)

赤みも青みも含まない、純粋な黄色。
皆さんご存知の色ですが、中黄と比べるためにも
色票を作ってみました。

黄檗(きはだ)や刈安(かりやす)で染めると緑みの黄、
鬱金(うこん)や支子(くちなし)で染めると赤みの黄になります。

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中黄(ちゅうき)

鮮やかな黄色に比べると、少し柔らかい色です。

黄色が庶民の色に

持統天皇は冠位十二階以来の位階の色を整理するにあたり、
庶民の色に黄色をあてました。

これ以降、黄色は庶民の日常の色となり、
卵や魚など身近な色名で親しまれるようになりました。

黄色がお好きだったと言われる
仁明天皇(にんみょうてんのう)。
「承和色(そがいろ)」については
コチラをお読みくださいね。

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卵黄色(らんおういろ)

鶏卵の黄みの色です。

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魚子黄(ぎょしこう)

魚の卵を思わせる淡い黄色です。

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鳥の子色(とりのこいろ)

薄い茶色のような黄色です。
白ではなく、ベージュがかったような
鶏の卵の殻の色をあらわしています。

昔は卵を「鳥の子」と呼んでいたところからの色名です。

雁皮(がんぴ)を主原料とした上質な和紙
「鳥の子紙」の色でもあります。

袈裟の色、そして黄色は喪に服する色??

小乗仏教では、出家した人の衣は糞掃衣(ふんぞうえ)と呼ばれ、
その色は糞掃衣の色、壊色(えじき・えしき)と呼ばれました。

※糞掃衣・・・ごみとして捨てられた布を拾い集めて
縫い合わせた衣。

※※壊色・・・黒・赤・青・白・黄の正しい色を避け、
汚く濁った色のこと。

拾った布は、鬱金(うこん)やクミン、
洎夫藍(さふらん)などで染められました。

この質素な布の衣は、若い僧も高僧も身に着けていて、
現在の袈裟のルーツとなっています。

小さい布を縫い合わせてつくる袈裟は、布の数が多いほど、
上位を表します。

元々は1枚の布を身体に巻きつけていたので、
現在もそれを象徴するスタイルになっています。

鬱金についてはコチラをお読みください。

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洎夫藍色(さふらんいろ)

明治時代に輸入されたアヤメ科の多年草。

ピンク系の同名の色についてはコチラ

shiahowann

蝦黄(シアホワン)

こちらは中国の色名です。
仏門に入るときの受戒色に着る袈裟の色をあらわしています。

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密陀僧(みつだそう)

一酸化鉛が主成分の黄色顔料です。
濃い色は「金密陀」、薄い色は「銀密陀」と呼ばれます。

加熱した植物油に密陀僧を練り合わせた絵の具で
漆器に絵を描いたものが「密陀絵(みつだえ)」です。

奈良時代に中国から伝わった技法で、法隆寺が所蔵している
飛鳥時代(7世紀)の仏教工芸品である、
国宝 玉虫厨子(たまむしのずし)に用いられています。

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忘れ草(わすれぐさ)

別名 萱草色。萱草は身につけると憂いを忘れる、
という中国の故事から「忘れ草」と呼ばれます。

平安時代には、喪に服している時に着用する
「凶色」とされていたこの色。

「源氏物語」では、光源氏の正妻である葵の上が亡くなった後、
葵の上がかわいがっていた童女が、萱草色の袴を着ている描写があります。

萱草色についてはコチラをお読みください。

和の色名

iwanuiro

不言色(いわぬいろ)

長い江戸時代を通して人気があった色、と言われています。
支子色(くちなしいろ)を「口無し」にかけた色名です。

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黄土色(黄土色)

黄土を精製した人類最古の顔料の一つ。
高松塚古墳の壁画やフランスのラスコーや
スペインのアルタミラの洞窟画にも使われています。

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雄黄(ゆうおう)

鉱物の雄黄からつくられた鮮やかな黄色顔料。
中世ころまでは広く利用されていましたが、毒性があるため、
現在は使用されていません。

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白橡(しろつるばみ)

橡(つるばみ)で染められた明るく淡い黄色です。
橡は櫟(くぬぎ)の古名。

hajiiro

黄櫨色(はじいろ)

櫨(はぜ)の木の煎汁で染められた色です。

絶対禁色の「黄櫨染(こうろぜん)」とは異なる色です。
黄櫨染についてはコチラをお読みください。

hachijyou

八丈(はちじょう)

伊豆 八丈島特産の八丈刈安で絹を染めた色です。

黄八丈は黄色い八丈(一丈(3m)×8=一疋(いちひき)=二反)の
織物のこと。美濃八丈や尾張八丈も有名です。

伊豆沖にある島で生産されるところから、八丈島と呼ばれると、
本居宣長によって「玉勝間」で書かれています。
大変貴重かつ高価なもので、江戸時代には年貢として、
千反も生産されていたそうです。

また、江戸時代後期には浄瑠璃や歌舞伎でこの色が用いられ、
とても人気のある色だったようです。

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蒲公英色(たんぽぽいろ)

鮮やかな黄色で、たんぽぽの花の明るい黄色をあらわしています。
日本で黄色の花が由来する色名は山吹色や女郎花(おみなえし)
くらいでしたが、大正時代になり、人工染料によって鮮やかな
黄色が染色で出せるようになり、この色名が誕生しました。

女郎花についてはコチラをお読みください。

kizuisen

黄水仙(きずいせん)

黄水仙の花の色をあらわしています。

tuwabukiiro

石蕗色(つわぶきいろ)

石蕗の花の濃い黄色をあらわしています。

toumorokoshiiro

玉蜀黍色(とうもろこしいろ)

トウモロコシの実の色をあらわしています。
江戸時代中期(1772年~1788年ころ)に流行した色です。

日本にトウモロコシが伝わったのは、安土桃山時代。
ポルトガル人が長崎に持ち込んだと言われています。

kigusa

黄草(きぐさ)

黄みの強い草色です。

kiguro

黄黒(きぐろ)

黒に黄色がはいった色です。
深い緑のような色です。

長くなってしまいましたが、最後までお読みくださり、
ありがとうございました。

次回は、緑系の色を紹介する予定です。

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